地球園
秋の風の香りが時をずらすかのようだ。
秋の花や稲を刈るときの香りは、
もうひとつの世界がもつ美しい花の香りかもしれない。
風がそれを運ぶかのようだ。
地衣類がどのようにして岩石を崩壊させ、鉱物を抽出しているかがわかったとき、これと同じ仕方で、土壌の中でも何かが働いていて、硬い岩から土壌を創りつづけているに違いないと想う。
ある程度の風化だけが土壌を生み出し、それから後は、残りのミネラル類が土壌の中にいつまでもそのまま残っているとは考えられない。
これは継続的な化学的風化作用過程の問題に違いなく、それによって植物の生長のためにミネラル類が継続的に放出され、これがまさに自然的な土壌日沃度の基礎となっていることなのだろう。
そのそれの答えは、腐食質の中にきっと在る。
一族の地球園より