地球園
先月、畑の中でモグラさんの赤ちゃんと出逢いました。
不思議とモグラさんの赤ちゃんに出逢った時間は、ワタシが農業をさせていただいている理由を改めて確認させていただけることになった貴重な瞬間でした。
さまざまな土地にて農業経験を重ねること25年が過ぎましたが、畑でモグラさんの赤ちゃんに出逢えたのは初めてのことでした。
無農薬、JAS、オーガニックや有機栽培、自然農や自然栽培、本当にいろんなカテゴリーのありふれた言葉が出回っておりますが、地球園のハーブや薬草、作物はそういうある種の共通した言葉でもって説明できないと想っております。
もし、説明できるとしたら、モグラさんの赤ちゃんやキジさんのたまごの写真が全てを物語ってくれています。
創造し栽培する畑の中で、モグラさんの赤ちゃんやキジさんたちが心地よく棲めうる環境がある場所こそが生物多様性をもった地球園の創造する過去と未来の畑。
その畑そのものの姿が地球園の理念を表現し、ハーブや薬草のブランド力につながると想っています。
たまごの中央には、ある種の石が置いてあり、その石でもっていっしょにあたためることにより、たまごもあたたまる仕組みになっているのだろうか。
ワタシはモグラさんの赤ちゃんに少しだけ触れあいました。
野生に生きるもののかぐわしさを感じていた。
豊かでこうばしい匂いと、肌のぬくもりが伝わる。
遠い野生の匂いを記憶に残そうと深呼吸をする。
乾いた草だけかけてあげて、そのままにしておきました。
翌日には、親のモグラさんのおかげか、モグラさんの赤ちゃんたちは土壌の中へお戻りになった様子でした。
幸福感に満たされたひと時でした。
モグラさんたち、ありがとうございます。
感謝を込めて。
追伸
25年前、沖永良部島で花卉農業とソリダゴのお花に出逢いました。
そして、20年前、とある村で花卉農業として新規就農し、ソリダゴのお花を栽培していました。
若かりしその頃、自然や生態系、土壌のことも全く分からず最終的に農薬をまいてしまいました。
翌日、畑でモグラさんが亡くなっていました。
それがきっかけで、ソリダゴ栽培をすぐに辞めて、農業行脚の旅が始まりました。
日本全国はもちろん、海外へも行脚し、10年ほど農を深める旅が続きました。
まず農業行脚スタートの場所は、赤道直下の国、パラオ共和国でした。
今でもソリダゴのお花を引き継ぎ少しだけ育てています。
7月と9月に美しいお花が咲きます。
あれから20年後、おかげさまで、今では畑でモグラさんの赤ちゃんを見れることになりました。
本当に心が救われる嬉しい光景です。
少なからずも、今の畑の環境を地球に創造できたことにより、あのときのモグラさんをツグナエルことにつながれば感謝の心しかありません。
農業や自然界の奥深さを感じます。
一族の地球園より
お問い合わせ先
earth.botanic.garden@gmail.com
今枝竜一